「平和記念公園周辺の高潮対策に関する意見募集」市民チーム意見提出のお知らせ
- 海洋文化遺産プロジェクト事務局

- 12 分前
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報道関係者各位
プレスリリース
2025年10月25日(土)
神戸大学海洋文化遺産プロジェクト
国土交通省・中国地方整備局太田川河川事務所の意見募集
「平和記念公園周辺の高潮対策に関する意見募集」に応じる形での
市民ボランティアチームの意見提出に関するお知らせ
神戸大学海洋文化遺産プロジェクト(代表:神戸大学大学院 海事科学研究科附属 国際海事研究センター 准教授 中田 達也)は、本プロジェクトに所属していた市民ボランティア・広島チーム(任期:令和6年8月〜令和7年9月迄)が取り組んだ「広島市本川水域の構造物・遺物の調査」の調査結果を、国土交通省・中国地方整備局太田川河川事務所の「平和記念公園周辺の高潮対策に関する意見募集」(令和7年7月28日)に海や湖、河川といった水域に残る過去の歴史を今に伝える遺跡「海洋文化遺産」に関連する意見として、提出させていただいたことを報告いたします。
<中国地方整備局太田川河川事務所の発表>
平和記念公園周辺の元安川と旧太田川(本川)の堤防は高さが低く、高潮が発生した際に市街 地が浸水する恐れがあるため、堤防の高さを上げる等の整備を計画しています。 平和記念公園周辺の高潮対策を進める際には、景観や水辺の利活用、文化財、周辺のまちづくり、 観光、世界遺産への影響など様々な観点から検討するため「平和記念公園周辺高潮対策検討委員 会」を設立し、検討を行っています。 この度、委員会で検討している具体的整備内容の原案について、皆様から意見を募集します。
(国土交通省 中国地方整備局 太田川河川事務所 記者発表資料より抜粋)
<広島チームの意見>
広島には常日頃より「被爆以前を偲ぶものがない」と言われております。今回、神戸大学海洋文化遺産プロジェクト広島チームの市民ボランティアとして、2024年8月から2025年9月末まで「広島市本川水域の構造物・遺物の調査」を行ってきましたが、今回の「高潮対策による堤防の高さを上げる等の整備」には、チームの調査対象であった本川水域が含まれており、今回の整備によって、本川水域に残る数少ない被爆当時・被爆以前の広島の痕跡が失われてしまうことを危惧しています。今回、意見として提出させていただいた資料は、その痕跡の詳細を具体的に訴えるものです。これらの構造物・遺物を未来に残していけるよう考えていただければと切に願っております。
<広島チームの調査内容>
市内に7つの川が流れ「水の都」とうたわれた広島。原子爆弾によって徹底的に破壊され、戦後の復興努力によって地上は大きく姿を変えた。海や湖、河川といった水域に残る過去の歴史を今に伝える「海洋文化遺産」の調査として、市内中心部を流れる本川に何が残されているのかを探り記録することを試みた広島チームは、旧広島市街に残る、河岸に設けられた階段状の「雁木」に着目。旧市街に残る約300の雁木は、直交型、並行型、折れ曲がり型、テラス型など様々な形状で現在も残っている。雁木は「水の都」広島を象徴する必須インフラとして、船からの物資運搬だけでなく、子どもたちの水遊び場としても利用され、暮らしに密着した過去を今に伝える存在である。
<市民ボランティア広島チームの調査>
「広島市本川水域の構造物・遺物の調査」
令和7年9月13日(土)神戸大学・深江キャンパスのシンポジウム発表



(国土交通省 中国地方整備局 太田川河川事務所 記者発表資料より)
◉本件に関わる連絡先
海洋文化遺産プロジェクト事務局(戸村・吉原)まで
ホームページコンタクトよりご連絡ください。




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