【事務局より】神戸大学海洋文化遺産プロジェクト・シンポジウムのお知らせ
- 海洋文化遺産プロジェクト事務局
- 8月27日
- 読了時間: 5分

海洋文化遺産プロジェクト事務局通

神戸大学海洋文化遺産プロジェクト・シンポジウム
ー瀬戸内における海洋文化遺産と市民科学・12チーム、現場からの報告ー
このプロジェクトは、古来の人々が渡来した背景も考察するために、海流、気候、陸地の影響なども考慮し、海洋文化遺産、すなわち「知のタイムカプセル」を再解釈して現代に甦らせ、未来世代に繋いでゆくことを目的としています。その手始めとして、瀬戸内海を「一つの海」として捉え、神戸市、兵庫県、大阪府、和歌山県、岡山県、広島県、山口県、香川県、徳島県、愛媛県、福岡県、大分県といった瀬戸内海沿岸、12の地方自治体から公募に応じた市民それぞれ5名を選出し、市民科学の観点をもちながら、年齢、性別、バックグラウンドも違う中、専門家に敷かれたレールの上を研究するのではなく、市民自らが模索し調査を続けてきました。
今回のシンポジウムでは、市民自らの足で郷土史資料室や図書館、博物館などを活用し、専門家の意見を交えながら研究し、海と住民の関係や伝承などを紐解き走り抜けたこの1年の成果を発表します。
<日時>
令和7年9月13日(土)
10:00開演(9:30開場)
<会場>
神戸大学・深江キャンパス 総合学術交流棟・梅木Yホール
(Google map上ではNホールとなっていますが、同じフロアにあるYホールになります。)
<住所>
〒658-0022
兵庫県神戸市東灘区深江南町5丁目1−1
<入場>
予約不要・入場無料
※メディア関連の方はあらかじめ入場登録が必要となります。
ご希望される場合は9/12までにinfo@ckuh-kobe.com(事務局)までご連絡ください。
<ご来場が難しい方へ>
当日はMicrosoft Teamsを介し、ライブ配信が行われます。
開演時間になりましたら
上記URLよりご入場ください。
Microsoftのアカウントをお持ちではない場合はお名前の入力が必要となりますが、ニックネームなどで問題ございません。
<開場>
◉9時半
<開演>
◉10時
・代表よりご挨拶(海洋文化遺産プロジェクト代表・中田達也)
<司会進行>
中田達也
◉大阪チーム
「河内湖を往く船」
水の都とも呼ばれ、歴史の中で「水」が重要な位置を占めている大阪。かつて河内湖であった場所は古墳群で知られている。大阪チームはその河内湖を行き来していた「船」をテーマとし、「船型埴輪」の3Dプリンター化の実現を目指す。
◉兵庫チーム
「播磨灘・淡路島近海の海中遺物についての取り組み」
兵庫県チームが、摂播五泊の「韓泊」、徴用船、沈んだ村「白石村」を個別に調査。活動を通して生まれた「水中文化遺産の価値」という問いを提示し、謎解きゲームと絵本でその価値を広く伝えます。
◉広島チーム
「広島市本川水域の構造物・遺物の調査」
市内に7つの川が流れ「水の都」とうたわれた広島。原子爆弾によって徹底的に破壊され、戦後の復興努力によって地上は大きく姿を変えたが、内中心部を流れる本川に何が残されているのかを探り記録することを試みた。
◉大分チーム
「Underwater Archeology & Maritime intelligence Challenge」
①別府湾に沈む戦争遺産へのアプローチ(人間魚雷回天、空母海鷹)②ビーチコーミングは市民による水中考古学の最適解か?③瓜生島(沖の浜)研究~海揚がり遺物と伝承の3テーマで口演。この他、「漁師の網にかかった海揚がりプロペラ」「大分にもあった魚雷工場」「奈多海岸で発見した“大阪新町お笹紅”の紅皿片考」等の演題でポスター発表する。
「リーフデ号の豊後来着から海洋文化遺産を探る」
1600年に大分県来着のリーフデ号を起点に、海と人との繋がりを考えました。大航海時代の日本を見つめ、エラスムス像や地域伝承の歴史を通じて海洋文化遺産の価値と保存の意義を考察します。
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◉お昼休憩(1時間)学食/生協は休みですので、昼食はお持ちいただくか、学外の飲食店などをご利用ください。
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◉香川チーム
「石から香川県の未知なる水中考古学を探そう」
香川県の海に面した場所に残る遺物を、石を通して、ドローンや潜水も用いて5人それぞれの調査方法で探してみました。
◉徳島チーム
「現代に残る徳島の伝承からみつけられたもの~徳島県・海部郡編~」
徳島県南部、海陽町にある「那佐湾」について、調査実施を決めた理由から調査結果、ご協力いただいた地元の皆さまのお話まで、私たち徳島チームの活動の成果をお伝えします。那佐湾に眠っていたものとは?お楽しみに!
◉山口チーム
「海と交易プロジェクト~日宋貿易の拠点集落を探る~」
土井ヶ浜を舞台に、古代から中世にかけての海の交流や日宋貿易の跡を探りました。港の移り変わりや魚食文化の様子をわかりやすく紹介します。
◉和歌山チーム
「和歌山と海で繋がった対外交渉」
海外との交流の痕跡が顕著に認められ多くの遺跡が存在する和歌山は、中世において、和冦の本州の拠点として対外交渉の独自性を保っていました。太田城出土の鉛玉がタイからの輸入品であることもその傍証となります。しかし、太田城の水攻めによる陥落と共に、和歌山は、対外交渉の独自性を消失する事となります。
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◉小休憩(20分)
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◉岡山チーム
「島嶼部と干拓地に残る海洋文化遺産のリスト化」
波⽌場、常夜灯などの港湾施設、和船、島に伝わる考古遺物など、各⾃が近隣の『海と陸の際』の⽂化遺産を網羅的に調査し、リストを作成する事とした。
◉愛媛チーム
「えひめの海に眠る文化遺産ーそのポテンシャルを探る旅」
愛媛の秘めたポテンシャルを探った旅。現地調査やインタビュー等を通じて見えてきた水中文化遺産の可能性を、マップを交えて発表します。調査メンバーのモチベーショングラフも公開。
◉福岡チーム
「壇の浦に沈んだ草薙の剣は発見できると?」
福岡県チームは壇ノ浦に沈んだと言われている「草薙の剣」について研究し、現段階での報告をします。まずは三種の神器について古語拾遺から説明し、そこから草薙の剣の本質を多々ある文献から探っていきます。
◉神戸チーム
「港の礎を探る―大輪田泊から見た神戸の始まり―」
私財を投じて神戸港の発展の基礎を作った平清盛に着目。「日本の院政期における地盤改良技術が大輪田泊の建設・修築に活用されたのではないか」という仮説を立て、書籍・論文・発掘調査報告書等を活用して立証に迫るべく取り組んだ。
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◉質疑応答・表彰
◉閉会挨拶
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◉17時30分頃終了予定
◉18時30分梅木ホール完全撤収
以上
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