【和歌山チーム】海難事故と沈没船
- 和歌山海洋文化遺産プロジェクト
- 9月20日
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友ヶ島北方遺跡を理解するために
船舶事故ハザードマップには、1985年以降の海難事故について地図上で詳細に知ることができる
友ヶ島周辺ので海難事故を詳細に調べることで、友ヶ島北方遺跡について何か得られるものがないか調べることとした。
また、海上保安庁の潮流推算を利用して、友ヶ島周辺の潮流についても調べることとした。
友が島周辺の潮流
7時間から8時間ごとに友が島周辺の海流は瀬戸内へ流れ込む時と瀬戸内から外海へと潮の流れは変わる。
また、早い場合は最大2.5km/hにもなるため、和歌山の南から入る場合は潮待ちが必要となる。
海上保安庁の潮流推算によれば、
2018年9月4日の関西空港の橋梁へのタンカー衝突事故のあった14時前後は南から瀬戸内へとの潮流であったはずだが、かつてない高潮と台風の風によって、タンカーは南へと流されていました。


考え方として、潮待ちをしていた船の場合、天候が悪化するのが判れば、出航は見合わせたはずなのですが、晴れた日でも塩に流され浜に乗り上げた事例もあるので、友が島北方の沈没船は南からのルートによる航行であっても可能性はのこります。
ただ、瀬戸内ルートを通ってきた船が、高潮に流されて沈没した可能性も考える必要はあるようです。
ハザードマップを確認しても友が島周辺では転覆事故はそう多くはありません。多くは衝突事故によるものです。それに比べて、友が島周辺は潮の流れが速く、釣りなどのプレジャーボートが島の岸壁へと流されかけたり、砂浜に乗り上げるなどの事故が多発しています。(運輸安全委員会 船舶事故ハザードマップ)
1985年以降の友が島周辺での海難事故は船の衝突か座礁によるもの、または、船の整備不良による航行不能が大半を占めます。

木村淳による報告にある図4のB地点は船が乗り上げた事故が多発している場所でもある。
そのため、海難事故として、岸壁への座礁による沈没と沈没する過程での積み荷の拡散は可能性を持つものと考えられる。特に周辺は場所によっては、100m以上の水深となっており、その可能性は否定しきれない。

木村による聞き取り調査の図6、図7は図4の沈没地点から潮流によって、一部が流された可能性はあると思われる。台風等の影響があると、かなり深い位置まで海水が攪拌されるといわれており、離水となって海底で流れができた可能性はないのであろうか?
座礁しやすい地点で網を入れることは少ないこともあって、やや離れた地点での採集が記憶されているともあると思われる。







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