【福岡チーム】 任期終了前にひとこと
- 福岡海洋文化遺産プロジェクト
- 12 分前
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【福岡チーム】
井上千颯 ・織田哲也・古賀貴士・前田伊央里・ 安永煕 順不同
担当 (石原 渉)
いよいよ活動期間も終了です。レポートも完成間近です。
福岡チームは別の国の集合体?
福岡県というのは旧国名で豊前という「豊のくに」と筑前筑後という「筑紫のくに」が一 緒になってしまったため,文化のちがう国が混じっている側面があります。海についても豊前は瀬戸内の豊前海に面していますが筑紫のくには玄海とか有明海になります。
今回は豊前がテーマなのですが糸島!?
今回は瀬戸内海ですので豊前のくにの話です。しかしながら,メンバーは私以外の4名は筑紫にゆかりのあるメンバーです。そのため当初は瀬戸内を離れたテーマも検討しました。最終的に「壇の浦に沈んだ剣」にテーマを絞ったのですが,意図せぬことで,筑紫,それもメンバーの高校生2名がいる「糸島」,それも二人が通う糸島高校の博物館の母体となった原田大六先生にちなんだ話が繋がりました。
三種の神器で面白いのは北部九州にゆかりがあると思われることです。ヤマト王権に由来する三種の神器であれば畿内の遺物に由来しそうなものですが,銅鐸などは神器の地位を与えられていません。北部九州の葬送儀礼にまつわる器物がチョイスされているのです。
今回の剣についてはどのようなものか検討をし,弥生時代の伊都国の始祖王とされる墓から出土した剣に近いのではないかという有力な見解を紹介しました。ここで高校生の糸島と関わり合いがでたのです。無理に結びつけたわけではなく,もっとも有力な見解だろうということで偶然のことでした。
そうなると,想起しなければならないのは,三種の神器の鏡です。これは前記の原田大六先生が,糸島の平原王墓から出土した巨大な内行花紋鏡と同様の鏡ではないかと説をとなえました。これも有力な見解でしょう。
このようにして,三種の神器のうち二つが糸島という狭い地域にかかわりあいがあるかもしれない,ということにたどりつきました。繰り返しになりますが,三種の神器はヤマト王権の神器なのです。しかしその器物のルーツを辿ると北部九州しかも糸島,魏志倭人伝でいえば伊都国ですがその王墓から出土したものにまつわるとすればそれはどういう理解をすればいいのか,興味深い問題を残しておえることになりました。
こういう貴重な機会を与えてくださりました中田先生および担当の石原先生はじめ関係者のみなさまに感謝を申し上げる次第です。
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