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【大阪チーム】大阪チームが挑戦するのはiphone LiDERと呼ばれる方法


海洋文化遺産プロジェクト

大阪チーム2025年1月議事録

文責:宮原千波(ちなみ.M)


 1月は対面での会議は行いませんでしたが、LINEグループで情報共有を行いました。具体的には、12月に提出した課題に取り組むにあたって、チーム内で「せっかく全員が大阪に居住しているのでオンライン会議だけでなく対面で集まりたい」「メンバーそれぞれが異なったバックグラウンドをもってプロジェクトに参加しているため、テーマに対する理解度や知識に差がある」といった意見がでており、そのような課題に対する解決策として、「博物館などの施設をチーム皆で見学する機会を作り、交流を図ったりチーム内の知識レベルをそろえる」といったことが挙げられました。結果的に博物館見学は2月に行うことになりましたが、1月はそのための日程調整や情報共有などの準備を行いました。


 そのほかには、調査テーマに対する方法論の一つに挙げている「三次元計測」について、顧問の木村先生から情報共有がありました。三次元計測とは、現実の物体をスキャンして三次元のデジタル情報にすることで、スキャンしたモノを自由な角度から、自由に拡大しながら観察することができるため、考古学の分野でも近年注目されています。私たち大阪チームは、この三次元計測を用いて、大阪府の河内湖に関する考古資料をスキャンすることで、河内湖の歴史について明らかにしたいと考えています。


 三次元計測には、写真を用いる方法やiphoneに搭載された機能を使う方法、レーザーを用いる方法など様々な方法があり、それぞれにメリット・デメリットがありますが、今回は木村先生たちがギリシャでの調査で行ったレーザーによる三次元計測の成果を共有してくださいました。私は普段自分の研究では、様々な角度から何枚も写真をとり、コンピューターを使って三次元のモデルを作成する方法を用いています。この方法では、遺物の表面の質感が非常にリアルに表現でき、考古資料の詳細な観察に役立ちますが、写真を100枚以上、多いものでは500枚ほど撮影してそれをコンピューターで解析するため、膨大な時間と手間がかかります。一方で、今回木村先生に紹介していただいたレーザースキャナーを使う方法では、スキャナーを買わねばならないため設備費用こそ掛かりますが、資料の形を迅速に、そして正確にとらえることに優れています。


 今回のプロジェクトで私たち大阪チームが挑戦するのはiphone LiDERと呼ばれるスマートフォンに備わった機能を用いる方法です。意外と知られていないのですが、多くの人が持っているiphoneを使ってモノを三次元のデータにすることができるのです。何も特別なものを購入しなくても始められる、まさにこの市民プロジェクトにぴったりの方法だと考え、今回大阪チームで挑戦することになりました。成果発表会で皆さんにお披露目できるように引き続きテーマの背景や方法論のブラッシュアップに努めたいと思います。


 さて、個人的な話ではございますが、私は1月後半は発掘のため2週間ほど宮古島に滞在しておりました。毎日発掘調査の現場とホテルの往復で、海を見る機会はほぼありませんでしたが、そこでもiphone(ipad)を用いた三次元計測を用いて、発掘調査現場の日常的な記録を行っていました。日本列島とは少し異なる質感の遺跡で非常にフレッシュな経験ができたほか、周辺の離島から水中考古学の専門家もやってきて、色々なお話を聞くことができました。いつか私もダイビングライセンスを取得して、指導教員のO野R太郎先生と水中調査してみたいです!

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