【神戸チーム】6月定例会議議事録、大輪田泊や経ヶ島での工事に関する情報を収集中
- 神戸海洋文化遺産プロジェクト
- 7月12日
- 読了時間: 3分

◉日時
2025年6月25日(水)20:00~21:00
◉開催方式
オンライン
◉参加者
吉崎先生、ばちゅこママ、あんとも
高橋悦子先生(「みらいへ」乗船時には東京湾海堡についてご講演いただきありがとうございました!)
◉議題
①進捗の報告
あらかじめ調整した役割分担に基づき、各自様々な文献を活用し、大輪田泊や経ヶ島での工事に関する情報を収集中。
ばちゅこママ:行政発行の兵庫津など遺跡の発掘調査報告書や土木関係の資料、書籍や学術論文等を活用し、吉崎先生にアドバイスをいただきながら院政期における地盤改良技術と大輪田泊で行われた地盤改良の共通点を模索中。
あんとも:「平家物語」等の歴史書の中から地盤改良技術について触れている箇所を洗い出して整理したり、関連する学術論文、書籍を読んだりしているところ。発掘されている大輪田泊の石椋(いわくら)や関係のある寺社など、実地での確認にも関心が高まっている。
②先生方からのアドバイス
調査成果だけでなく、「どのような考えで、どんな方針を立てて進めたか」というプロセスも記録に残すことが重要。調査の成果だけではなく、どう考えてどのような方針で進めたかという過程も必ず残しておくこと。活動中に生じた疑問点や気づきは、忘れずメモしておくこと。
港湾施設で最古の例とされる鎌倉の和賀江島には、大量の丸石が敷き詰められており、大輪田泊の建築技術との共通点がある可能性がある。是非調査を進めてほしい。
大輪田泊の実際の遺構は見つかっておらず、場所もよく分からないが、このあたりにこのような形で存在していたのではないか、と考えるのも一つ。
3月末に神戸海軍操練所の第1次発掘調査報告書が発行されている。神戸港の変遷も掲載されており、参考になる。大輪田泊、近代の神戸港、現代の神戸港と姿を変えているが、湊川の付け替えとの関係性にも言及するとよい。
時代ごとに異なる背景で神戸の港が重要だったという記録が残っている(例:東大寺の復興に必要な物資の調達)。平清盛の時代にとどまらず、時間軸を前後に広げた調査も有意義。
院政期は湿気が多い地盤があまり良くない場所に建物を作っており、その際には「掘込地業」や「版築工法」といった地盤改良技術が使われており、それが港湾整備にも応用された可能性がある。
◉今後の予定
調査成果のとりまとめ用目次案を、今回のミーティング内容を反映させて更新し、吉崎先生に確認を依頼。
7月中に今回の調査対象に関係する現地を訪問予定。
◉議事録記録者
あんとも
これまで幅広く資料を読んでいたが、「何を調べるか」「どこに着目するか」が明確になったことで、設定したテーマや仮説に即した調査が進むようになってきたと実感しています。成果としてまとめるにはまだ時間が必要ですが、少しずつ整理していく予定です。
また、このプロジェクトでは調査の「プロセス」自体が重要であると再認識したので、単に調査を進めるだけではなく、その過程についてもしっかり記録に残していきたいです。




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